TPPの本番は“関税撤廃”ではなく“非関税障壁の撤廃”

2015.10.28


須田慎一郎氏【拡大】

 ★ニュースディープスロート 須田慎一郎氏

 TPP(環太平洋経済連携協定)交渉が大筋合意に至ったことを受け、農林水産省は10月15日から、対象品目別の説明会を全国で開いている。コメや麦などの農産物、牛・豚や乳製品などの品目ごとに、地方自治体や関係団体に関税の引き下げ幅や撤廃時期などを説明するためだ。

 メディアの関心も、これら重要5品目や自動車などの関税に集中している。その上で日本の損得を試算し、“歴史的合意”などと結論づけているのが大きな流れだ。

 しかし、ハッキリ言ってそんな見方ではTPPが日本経済と社会にもたらす変化を見通すことはできない。言うまでもなく、TPP交渉は広範囲な自由貿易体制の構築を掲げて始められたものだ。そして、自由貿易体制を阻害する要素は、大きく2つある。

 一つは関税であり、もう一つが非関税障壁である。

 私は、関税の引き下げや撤廃が日本の農業などに及ぼす影響について、矮小化して語るのは間違いだと考えている。だが、日本全体の将来を考える場合、そこにフォーカスしすぎるのもまた間違いだ。

 ズバリ言うなら、TPPは非関税障壁の撤廃こそが本番なのだ。非関税障壁とは、関税以外の方法で輸入を抑制する手段のことだ。例えば特定の品目の輸入に数量制限を設けたり、品質検査などの基準や手続きを厳しくするやり方がある。さらに、その国独特の商慣行など外国企業に不利に作用する経済の仕組みや制度も含まれる。

 非関税障壁の撤廃とは簡単に言うと、「あなたの国にこんなにおかしな制度があるせいで、わが国企業の活動の自由が妨げられている。直しなさい」と相手国に迫り、認めさせることなのである。【続きを読む】

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