★MF・守田英正(23)
森保一監督(50)に招集された新生日本代表で唯一の“ルーキー”が、今季から川崎フロンターレに加入したMF守田英正(23)だ。球際の攻防で発揮する強さとボール奪取力を武器に、5月から昨季王者のボランチの座を射止め、森保ジャパン初陣のコスタリカ代表戦(11日=パナソニックスタジアム吹田)の試合途中から、右サイドバックとしてA代表デビューを果たした。
「最後、締めてこい」。森保監督の短くも力強いゲキが、準備を整えた守田の胸に響いた。
2-0とリードして迎えた後半37分。ケガをした右サイドバックの室屋成(FC東京)に代わり急きょ投入された。生まれ育った大阪でめぐってきた、国際Aマッチデビューだ。
「川崎とは雰囲気なども違いましたけど、浮足立つことはなかった。リードしている状況だったので、最終ラインの選手としてゼロに抑えて勝ち切りたいという思いの方が強かったですね」
金光大阪高から流通経済大を経て、昨年末のインカレ制覇&MVPを手土産に昨季王者・川崎入り。開幕直後は右サイドバックで途中出場を続けながらチャンスをつかみ、5月以降はボランチに定着。ケガの山口蛍(C大阪)に代わる追加招集ながら、新生日本代表にも名前を連ねた。
「ボランチで勝負したい、という気持ちは少なからずありますけど、求められている以上のプレーを異なるポジションでできれば、自分にとってもプラスになるので」
昨季J1を制した原動力の一人、エドゥアルド・ネットが夏の移籍期間に名古屋へ移籍。ブラジル人のボランチを引き留めなかったのは、ルーキーの守田に十分な計算が立ったからだ。大黒柱の中村憲剛、ロシアW杯代表の大島僚太らと同じ時間を共有しながら急成長を遂げた川崎と同じ図式が、森保ジャパンでも描かれつつあった。
ところが、好事魔多し。コスタリカ戦で左太ももを肉離れし、全治4週間と診断されたのだ。それでも、これまで年代別代表にも無縁だった守田は「国を背負って戦うことの重みと責任を実感できた。これをゴールではなくスタートにする」。ボランチとしてプレーする自身の姿を思い描きながらリハビリに努める。(スポーツジャーナリスト・藤江直人)