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【新橋のネクタイ巻き TV視てますか?】杉咲花のセリフ回し・身のこなしに浪花千栄子が宿っていた NHK朝ドラ「おちょやん」

鎌倉の小町通りをちょっと横に入ったところの「川喜多映画記念館」で6月20日まで「日本映画名優《バイプレイヤーズ》列伝」という企画展が開かれている。そのパンフレットに、こう書かれていた。

〈近年、関西弁の名女優・浪花千栄子がドラマの題材に取り上げられ、《バイプレイヤー=名脇役》そのものがタイトルとなる映画やドラマや映画が登場するなど、作品を脇で支える役者の存在に光が当たるようになりました〉

前者のドラマとは今週14日が実質の最終回となるNHK朝ドラ『おちょやん』。後者は今年1~3月にテレビ東京で第3シリーズが放送された『バイプレイヤーズ』と、上映中の映画版『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~』だ。

実はこの2本(3本)とも、3月24日付のこの連載で取り上げている。〈手の込んだ「劇中劇」のあるドラマが目立つ〉という書き出しで。

企画展では、古い映画ポスターの中に1955(昭和30)年公開の大映映画『お父さんはお人好し』を見つけた。花菱アチャコと浪花千栄子の主演で〈NHK最高人気番組の映画化〉との宣伝文句。〈番組〉といってもラジオドラマ。まさにその番組を大阪放送局のスタジオで制作している風景が先週、ウレシイことに『おちょやん』で放送されていた。

もう一言だけ『おちょやん』のことを書かせほしい。何話目だったか、けっこう初期の頃、ヒロインを演じる杉咲花が一瞬、浪花に見えたことがあった。おそらく杉咲本人はもとより演出家もまったく意図しないにもかかわらず、天国から舞い降りた〈浪花千栄子〉が一瞬、乗り移ったように見えた。

以来、毎朝、意識しながら見続けた。その後も5回ほど目撃できた。身のこなし方もだが、あのセリフ回しに〈浪花千栄子〉が宿っていた。

コロナ禍の半年間、毎朝、楽しませてもらった。花ちゃんに感謝。 (新橋のネクタイ巻き)

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