日本の解き方

政権運営の資格なしと判断、見透かされた立共の「野合」 有権者は外交と安保重視か? 1/1ページ

衆院選では立憲民主党や共産党など野党4党が213の選挙区で候補者を一本化したが、立民は公示前の110議席から96議席に、共産党は12議席から10議席にそれぞれ減らした。

自民党は岸田文雄政権で新装開店したが、岸田首相が「所得倍増」を取り下げ、「分配」と「成長」のどちらを優先するのか、はっきりしない態度だったこともあり、思ったほど人気が出なかった。開票日のマスコミ予測は自民党で単独過半数も危ないというものが多く、実際に大物候補が小選挙区で敗北するなどムードは決して良くなかった。しかし、結果としては大健闘だろう。

立民は、自衛隊違憲・日米安保反対の共産党と組んだので、選挙戦では「立憲共産党」と揶揄(やゆ)された。特定選挙区では一定の選挙戦術で功を奏したが、全体としてみれば完敗だ。共産党も、もくろみ通りとならずに、選挙協力は失敗だった。

どう考えても自衛隊違憲・日米安保反対の共産党と組んだら政権交代をまともに主張できなくなるはずで、選挙民は良識的な選択をした。

一方、自民党に物足りない人の受け皿になったのが保守系の日本維新の会だった。大阪では、自民党も立民もかなわず、大躍進することになった。

自民党と公明党で「改憲勢力」といわれることもあるが、実は公明党は改憲に消極的だ。公明党より改憲に熱心なのは、維新と国民民主党だ。

公示前勢力では、自公で305議席だったが、新勢力では、自維国で313議席となり、衆院定数465の3分の2に当たる310を超える。維新は公明党を上回る第3党になったので、改憲議論を進展させてもらいたい。

衆院選は政権交代に直結するので、立民と共産党のような票目当ての「野合」には、ともに議席数減という厳しい結果が出た。その一方で、他の党では主張されなかった規制改革を唱えるとともに、安全保障では日米安保堅持というリアルな政策の維新が大躍進したのは、有権者がよく見ている証拠だ。

立民と安全保障以外は政策が似ている国民民主が議席数を伸ばしたのは、安全保障面でリアルな対応を有権者が望んでいるということなのだろう。

内政では各党とも政策は似通っていた。一方、外交・安全保障では、「自維公国」と「立共」の違いが際立っていた。

外交・安全保障は票にならないというのが通説だが、今回の衆院選では外交・安全保障の観点が相対的に重かったとも考えられる。

筆者は、中国・ロシアの艦隊が津軽海峡、大隅海峡を通過したときに、岸田首相が何ら声明を発しなかったので、おおいに不満であった。しかし、国民は、「立憲共産党」なら、もっとひどいことになると直感したのかもしれない。

いずれにしても、今回の選挙結果については、共産党と組む立民には政権運営の資格がないと有権者がはっきり意思表示したものだといえるだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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