実録・人間劇場

ニュー・西成編(2) 「適当に名前変えて書いて」と手配師…ワケあり人が集う「寄せ場」 無期懲役となった市橋達也受刑者も1/2ページ

求人探しで施設に集まる西成の人々=大阪・あいりん地区(一部画像を処理しています)
求人探しで施設に集まる西成の人々=大阪・あいりん地区(一部画像を処理しています)

2019年4月に移転のために閉鎖された大阪市西成区あいりん地区にある「あいりんセンター」で、私が手配師に声をかけられたのは、18年4月のことである。手配師は西成だけでなく、東京であれば新宿や上野にもいる。街で仕事に困っていそうな男性に声をかけ、土木や解体などの肉体労働の仕事に斡旋(あっせん)することを業務にしている。

私が当時、手配師に連れて行かれたのは「寄せ場」というところだ。寄せ場では肉体労働者たちが共同生活をしており、朝になるとバンに乗ってそれぞれの現場に向かい、仕事が終わるとまた寄せ場に帰ってきて明日に備える。そんな場所である。

映画や漫画では、借金のカタとして寄せ場(タコ部屋とも呼ばれる)に送り込まれ、過酷な労働を強いられるという描写がよくされるが、私が入ったのは鍵付きの個室でテレビもあり、外出は自由であるというホワイトな環境の寄せ場であった。というより今の時代、非人道的な寄せ場というのはすでに淘汰(とうた)されているのかもしれない。

西成から寄せ場に向かった人物といえば、「リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」で無期懲役となった市橋達也受刑者がよく知られている。この事件を機に同地区が「犯罪者が流れ着く街」とさらに揶揄(やゆ)されることになった気がしているが、これはあながち間違いではない。

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