北京冬季五輪「外交ボイコット」表明へ 米国、月内に判断との報道 首脳会談は「台湾」「人権」めぐる応酬に 「日本も歩調を合わせるべき」島田教授1/1ページ

中国の習近平国家主席とオンライン会談に臨むバイデン大統領(ロイター)
中国の習近平国家主席とオンライン会談に臨むバイデン大統領(ロイター)

ジョー・バイデン米政権が、中国の人権侵害を理由に、来年2月の北京冬季五輪に外交使節団を派遣しない「外交的ボイコット」を近く表明する見通しだと、米紙ワシントン・ポスト(電子版)が16日、報じた。バイデン大統領と中国の習近平国家主席は15日(日本時間16日)、オンライン形式で行った首脳会談で、「台湾」や「人権」をめぐり応酬となった。「親中派」の林芳正外相を起用した岸田文雄首相は、どう対応するのか。

外交的ボイコットの動きは、ワシントン・ポストの著名コラムニスト、ジョシュ・ロギン氏が、複数の関係者の話として伝えた。

米政府内の勧告がすでに出ており、バイデン氏が今月中にも判断する見込みという。実際に決断すれば米中間の新たな緊張材料となり、日本など関係国にも波紋が広がりそうだ。選手団は通常通り派遣されるという。

ただ、同紙は外交的ボイコットの適用範囲や表現方法など、バイデン政権にはさまざまな選択肢があるとも指摘した。

前出の米中首脳会談は約25分間の休憩を含め、3時間40分に及んだ。

両首脳は、米中競争が衝突に発展することを回避する必要があるとの認識で一致したが、「台湾」と「人権」では激突した。

習氏が「台湾独立勢力がレッドライン(許容できない一線)を越えれば断固とした措置を取る」と警告したのに対し、バイデン氏は「一つの中国」政策を守るとしつつ、一方的な現状変更や平和と安定を損なう行動に強く反対すると表明した。

バイデン氏は、新疆ウイグル、チベット両自治区や香港の人権問題で懸念を伝達。「すべての国が同じルールに従わなければならない」と国際法順守を迫り、「米国は常に自らの利益と価値観、同盟・友好国の利益のために立ち上がる」と語った。

習氏は「人権問題を口実に他国の内政に干渉することには賛成しない」「両国は互いを尊重し、平和的に共存、協力するべきだ」と呼び掛けた。

一方、米側によると、首脳会談では北京冬季五輪の対応は話し合われなかったという。

今回の報道をどう見るか。

国際政治に詳しい福井県立大の島田洋一教授は「外交ボイコットが決まれば、ナチスドイツ政権に利用されたベルリン五輪(1936年)の二の舞を演じないための一歩前進だ。米国が主導すれば、他の自由主義諸国も追随しやすくなる。G7(先進7カ国)が結束すれば、中国も報復は難しい。日本も歩調を合わせるべきだ。米国内では『開会式で選手団を行進させるべきでない』との意見もある。今後、どこまで踏み込めるかに注目したい」と語った。

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