玉ちゃんの酔滸伝

コロナ禍で“世間の敵”に位置づけられるも…夜の世界で輝くクイーンたち1/1ページ

彼女たちに幸あれ!(提供写真)
彼女たちに幸あれ!(提供写真)

コロナ禍の緊急事態宣言解除から、東京・赤坂の「スナック玉ちゃん」は、どうにかこうにか平常営業に戻りました。コロナ前のような状態に戻るのは不可能だということは織り込み済みです。お友達のママさんたちともお話ししますが、ほかのお店も私と同じく、よくて60%戻りぐらいで運転再開しているのが現状のようです。

「一度離れてしまったお客さまが戻ってくるのか?」。これが一番の不安なのです。休業要請に従わず営業を続けていたお店はお客さん離れを防げて、解除後も順調に営業しているという声も聞こえてきます。

ですが、「他人は他人。前向きに頑張ろう」と決意させてくれたイベントに参加してきました。一般社団法人日本水商売協会が主催した「NightQueen(ナイトクイーン)グランプリ」の審査員を担当させてもらったのです。

このグランプリは日本全国の水商売で働いているママさんやホステスさんを集めて行われました。水商売といってもキャバクラもあるし、もちろん全日本スナック連盟会長として私が参加するスナックもあります。全部一緒くたでグランプリを決めるわけではなく、各業種にクラス分けして特技披露やスピーチなど、本格的なコンテストとなりました。

エントリーしたのは事前にネット投票での予選を勝ち抜いてきた30人の女性たちです。スピーチコーナーで出場者から水商売にかける熱い思いや、これまでの波乱に満ちた半生などを聞いていると、私などが審査員をするなど本当におこがましいと感じてしまうほどでした。

水商売とは、そのイメージから日陰の商売で蔑(さげす)みの目で見る人間たちと戦う宿命の世界です。コロナでも水商売は世間から敵(かたき)のような存在に位置付けられました。ところがどっこい、彼女たちは真剣に堂々と胸を張って生きている。その艶姿は、コロナによる閉塞(へいそく)に風穴を開け、真っ暗闇の夜の世界にきらきらと輝く、まさに星座のようでした。

コンテストではそれぞれのクラスでクイーンが選ばれましたが、私にとっては、出場した皆さん全員がナイトクイーンでした。

■玉袋筋太郎(たまぶくろ・すじたろう) お笑い芸人。1967年6月22日生まれ。東京都新宿区出身。86年にビートたけしに弟子入り。TBSラジオ『たまむすび』(金曜)、TOKYO MX『バラいろダンディ』(金曜)にレギュラー出演中。2013年から一般社団法人全日本スナック連盟会長。著書に『スナックあるある この素晴らしき魑魅魍魎の世界』(講談社)、『スナックの歩き方』(イースト新書)など。

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