「心不全パンデミック」を防げ

心不全「発症後」はどんな症状が現れるか 疲れやすさ、冷や汗など異状が認められたらすぐに病院へ1/2ページ

疲れやすさ、冷や汗など異状が認められたらすぐに病院へ
疲れやすさ、冷や汗など異状が認められたらすぐに病院へ

心不全で命を落とさないためには、発症したらどんな症状が現れるのかをよく知っておき、早い段階で治療を受けることが大切になる。

心臓の中は「右心房」「右心室」「左心房」「左心室」の4つ部屋に分かれている。右心房と右心室は全身から戻ってきた血液を「肺へ送るポンプ」として、左心房と左心室は肺で酸素を取り込んだ血液を「全身に送るポンプ」として働いている。このポンプ機能が低下するのが心不全だ。

発症すると、心臓から送り出せる血液量が減り、心臓に戻ってくる血液量も減るので、全身や肺の静脈に血液がたまるようになる。この「うっ血」によって全身にさまざまな症状が現れるのだ。国際医療福祉大学・副大学院長(循環器内科)の下川宏明教授が説明する。

「心不全では、左心房と左心室の機能が低下している状態を『左心不全』、右心室と右心房の機能が低下している状態を『右心不全』といいます。そして、左心不全の代表的な症状は『呼吸困難』です。肺から送られてくる血液を心臓が十分に取り込めなくなるため、肺うっ血や肺水腫が起こり、それが呼吸困難を引き起こすのです」

呼吸困難の症状も進行していく。初期症状として起こるのは、就寝から1~2時間後くらいに急に息苦しくなる「発作性夜間呼吸困難」。

昼間は立って生活をしており、交感神経が優位となり心臓の働きを高めているが、就寝後は横になり、また副交感神経が優位となり心臓の働きがやや低下するために、肺のうっ血による呼吸困難が起こるのだ。

心不全が進行すると、日中でも階段や坂道をのぼるなど、体を動かしたときに息切れや呼吸困難が起こる。さらに進行すると、体を起こすと呼吸が楽になる「起座(きざ)呼吸」が生じるようになるという。

右心不全では、全身から心臓に戻ってくるはずの血液が、戻れずに全身の静脈にたまってしまうため、初期症状として説明のつかない「体重増加(1週間に3~4キロ)」がみられる。

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