■孤独に毒されない「ソロ俺活」があった
孤独は簡単に人を壊す。内面が屈折し、被害妄想が強くなり、世を憂い、周囲にケチをつける。孤独の被害者は周囲も不快にするのだ。しかし、ひとりで楽しく体験したことをSNSに書いたり、興味を持った人に話すことができれば、その心配はない。人と共感し合うことで「孤独病」は免れる。
■今すぐ俺活を
58歳で他界した父の年齢に、私もだんだん近づいてきた。役職定年後の父がどうだったのか? 母によると、「早く家に帰ってきて、ひとりで英会話に行ったり水泳に行ったりして楽しんでいたよ」という。
役職定年前の父は、家と会社以外にサードプレイスを持っていなかった。だから「ひとりで英会話や水泳に行く」のが精いっぱいだったのだろう。
しかし、父は俺活を始めた直後にこの世を去ってしまった。それでも、葬儀には会社の人以外にプール仲間や英会話仲間が多数来てくれた。父の人生の景色が会社一色でなくてよかったと思う。
何が起こるかわからないのが人生。明日はわが身。私たちも、いつどうなるかわからない。だからこそ、できるだけ早く俺活を始めたい。
■潮凪洋介(しおなぎ・ようすけ) エッセイスト・作家。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」など著書73冊(計172万部)。ライフワーククリエイト協会を設立し、「“サードプレイス”で好きなライフワークをしよう」をテーマに講演。毎朝8時、「自分の壁の壊し方」無料メルマガ配信中(https://shionagi-academy.jp/)。