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前週の男子ゴルフ最終戦の日本シリーズJTカップ(東京)を見た。最近は女子取材が多かったが男子の迫力は違う。打球の音が違う。弾道が違う。スピードが違う。ピンをデッドに攻めるショットの精度、テクニック…。久しぶりに〝本物のゴルフ〟を楽しんだ。
賞金王はC・キム(米国)。逆転賞金王を狙った金谷拓実(23)は賞金レースでは残念ながら2位に終わったが、単独3位に入り直近の世界ランキングで49位にランクイン。来年のマスターズ、全英オープン出場資格への目安である50位以内に入った。年末までこの位置以内なら出場が確定する。朗報です。
「最後はそこは意識してプレーした」という金谷の世界への思いは強い。ツアー3勝(アマ時代含む)。今年5月から約2カ月、「全米プロ」「全英オープン」など5試合転戦するも跳ね返された。「思った以上にレベルが高かった。でも来年こそ軸足を海外にするきっかけをつかみたい」。金谷の決意である。
優勝(ツアー16勝)した43歳、谷原秀人も海外推進論者である。かつて予選会から挑戦して米ツアーで戦った。2017年から19年まで3年間、欧州ツアーも経験した。
「日本だけにいれば、楽しいし楽だよ。でもレベルの高いところでやりたい。チャンスをつかむのも自分、なかなか成績を残せないのも自分…。いい選手の中でうまくなりたい思いだね」
この1カ月で2勝した谷原は、直近ランクで130位まで急上昇。「まだ思いは捨ててないよ」と〝不惑〟となったいまも海外への思いが衰えない。だから強くなれる⁈
ともあれ金谷が〝仮内定〟。世界アマチュアランキング1位の中島啓太(21)は、すでに来年のマスターズなど海外メジャーの出場資格を持つ。来年は覇者・松山英樹(29)を含め3人がマスターズ出場⁈ 盛り上がるゾ。こんな挑戦者たちがもっと増えてほしいですネ。
目下、女子は渋野日向子(23)、古江彩佳(21)が米ツアー参戦を目指して予選会に挑戦中だが、男子にも注目したいです。 (産経新聞特別記者・清水満)