日本の解き方

自民党で高まる「積極財政論」 財務省は債務危機をあおるが…事実に基づく判断が重要だ1/2ページ

自民党の財政政策検討本部は、安倍晋三元首相が最高顧問に就き、積極的な財政出動を訴えている。一方、官邸には財務省出身者が数多く入り、緊縮や増税路線への懸念も出ている。

党財政政策検討本部は高市早苗政調会長の直轄機関で、最高顧問に安倍元首相、本部長を西田昌司参院議員が務める。

自民党内きっての積極財政論者である西田氏は、財政出動を税収の範囲だけで行うのは間違いだとして、2025年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)黒字化を目指す政府の財政健全化に疑問を呈している。

岸田文雄首相は財政健全化目標について、再確認と検証を行うとしている。これを受けて、政府は、今年度中に新型コロナウイルス禍の経済・財政への影響を検証する予定だ。

政府の7月の中期財政試算によれば、名目経済成長率2・5~3・7%の成長実現ケースでも、PB黒字化は27年度である。

報道では、財政政策検討本部は、財政健全化目標の在り方などを検証し、来年6月までに提言をまとめるとされている。来年夏の参院選の党公約に反映させることを目指すという。

来年度の予算編成はほぼ終わっており、今からそれに反映させることはできないので、来年1月からの通常国会が終了した頃に提言をまとめるというのは、今の段階での現実的な政治スケジュールだ。

マスコミは積極財政派と緊縮派に分け、思想の違いで説明するが、果たしてこれでいいのか。筆者は、現状の財政状況はどのようなものかという事実判断が重要だと思っている。現状の財政状況が、矢野康治財務次官の言うように「破綻する危機」なのか、そうでないのか。ここは事実判断の問題なので、思想の違いではない。破綻する危機であれば当然緊縮派になるだろうし、危機でないなら積極派が多くても不思議ではない。

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