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自由と民主主義のために闘う「正論路線」を発展させた言論活動に対して贈られる正論大賞に、東京大学名誉教授の平川祐弘(すけひろ)氏(90)が決まった。正論大賞特別賞には、北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん(57)の両親、横田滋さん(故人)、早紀江さん(85)夫妻が選ばれた。
平川氏は、ダンテ「神曲」の翻訳などで知られ、比較文化史家として幅広く活躍。英語、仏語、イタリア語に堪能で、世界の諸文化を学んだ博識を背景に、皇室、神道をはじめ日本の素晴らしさを各国語で伝えた。先の大戦と東京裁判にも正面から向き合い、ぶれない姿勢も評価された。2009年から本紙「正論」欄執筆メンバー。
1977年11月15日に中学1年生で行方不明となっためぐみさんを探し続け、めぐみさんが北朝鮮に拉致されていた疑いが判明した97年には拉致被害者家族のなかで最初にめぐみさんの実名公表を決断。救出活動の先頭に立ち続けた。人権と国家主権が外国に侵害されたことの深刻さと非道ぶりを国内外に知らしめ、娘を思う親心は世論を動かすきっかけとなった。
新風賞は該当なし。
正論大賞の正賞はブロンズ彫刻「飛翔」(御正進氏制作)、特別賞は同「あゆみ」(小堤良一氏制作)。副賞に賞金が贈られる。贈呈式は来年2月28日、都内で行われる。