戦うことは「悪」ですか

「大麻」は元来、日本人に大切な植物 伊勢神宮のお札、七五三縄、腹帯、横綱の綱…人体に有害なのはインドなど外来種2/2ページ

かくも麻は、日本人の生活にも精神文化にも欠かせない存在であった。身近に重宝し、神聖な力が宿るとされたからこそ、地名や人名にも「麻」の字が使われてきたのであろう。

戦後、GHQ(連合国軍総司令部)は「本植物を種子を含めて絶滅せよ」と麻栽培を全面禁止した。が、何とかこれを食い止めようと国を挙げて折衝を繰り返した結果、一定の制約条件の下、免許制で大麻栽培が許可され現在に至っている。

繰り返しになるが、日本古来の大麻には薬理効果はほとんどなく、人体に有害なのはインド大麻など外来の大麻だ。にもかかわらず、GHQが「大麻=危険薬物」という大義名分を掲げ、一からげにして禁じたのは、「日本人の強さの源のひとつ」と見なし、その芽を摘もうとしたと考えるのは深読みしすぎだろうか。

しかし、その後の日本の歩みは経済効率優先で、この流れを自ら加速させたように見える。国内の栽培農家は、今や30数軒。高齢化と後継者不足もあいまって存続が危ぶまれている。

化学繊維で作られた七五三縄に、果たして神は宿るのだろうか。 =おわり

■葛城奈海(かつらぎ・なみ) やおよろずの森代表、防人と歩む会会長、ジャーナリスト、俳優。1970年、東京都生まれ。東京大農学部卒。自然環境問題・安全保障問題に取り組む。予備役ブルーリボンの会幹事長。著書・共著に『国防女子が行く』(ビジネス社)、『大東亜戦争 失われた真実』(ハート出版)、『戦うことは「悪」ですか』(扶桑社)。

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