目からウロコ 眼科治療の新常識と非常識

マッサージで眼圧が改善するのか? 〝健康術〟取り入れるなら医師に相談を 傾倒し医療を拒否してしまうのは危険1/2ページ

気持ちの良さと病気のリスクは分けて考えよう
気持ちの良さと病気のリスクは分けて考えよう

いま話題になっているのは、目の周りの筋肉や骨を押して動かすことで眼圧が下がり、視力がよくなる―というもの。

眼圧とは、眼球の中を流れる房水という液体が、排水溝の目詰まりなどで滞留し、眼球を内側から押し広げようとする力のこと。眼圧によって眼球は球体を保てるのですが、圧が過剰になると視神経がダメージを受けて視力障害を引き起こすことになります。これが「緑内障」です。

医学的に眼圧の正常値は「20mmHg以下」とされており、これを上回るような時には点眼薬を使って眼圧を下げる治療が行われます。

では、眼圧が下がることで、視力はよくなるのでしょうか。

緑内障の人に点眼薬による治療をすれば、眼圧は下がります。しかし、それによって視力が上がったという人を、少なくとも私は知りません。

そもそも眼圧には日内変動があり、何もしなくても多少の変化はあるものなのです。

こうした民間療法やトレーニングをすることを全面否定するつもりはありません。ただ、それに傾倒するあまり、必要な医療を拒否したり、遠ざけてしまうのは危険です。

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