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天皇杯準決勝 ボールに「何か」乗り移った浦和・宇賀神のゴール 技術高く、「読み」も完璧1/1ページ

ゴールを決めた宇賀神(左)は万感のガッツポーズ=12日、埼玉スタジアム
ゴールを決めた宇賀神(左)は万感のガッツポーズ=12日、埼玉スタジアム

サッカーでは蹴ったボールに、何かが乗り移ることがよくあります。私も何度かありました。

12日の天皇杯準決勝で前半29分、浦和MF宇賀神友弥(33)がC大阪から奪ったゴールはまさにそれでしたね。蹴った本人は実感したはず。契約満了で今季限りで浦和を去る、彼の思いがこもった一撃でした。

ゴールを決めるには熱い思いが必要なのは確かですが、それだけでは無理。宇賀神という選手はもともと、キックの技術が実に高いのです。

あの場面では浦和が右サイドを崩しにかかると、宇賀神は左サイドバックの位置から攻め上がって好機をうかがっていました。右サイドに選手が集中し渋滞している状態で、あえて左サイドに陣取る。「その場所にいればゴールの確率が高くなる」というポジションに、宇賀神はいたのです。

これはプロで生きていくうえで不可欠な「読み」の部分で、ゴール付近から来た味方からのパスに「待ってました!」と言わんばかりの反応。ペナルティーエリア内に走り込み、放ったボレーシュートはゴール右隅へ完璧な軌道でした。

このシーンでもし野球やゴルフでいうところの〝マン振り〟、足を思いっ切り振り切っていたらどうなったと思いますか? はい、その通り、ボールは吹かした軌道になるか、変な動きになってゴールは決まっていなかったでしょう。

宇賀神はここでどうしたか。とにかくボールを「足でとらえる」ということに集中。プロならできなきゃいけない技ですが、実にスムーズ、インパクトも完璧でしたから、見た目も美しく、GKからすればとりにくい軌道になりました。

今回の天皇杯決勝は元日開催ではありません。年内19日に行われます。宇賀神にとって浦和ラストゲーム、日本代表でも活躍したMF阿部勇樹(40)は現役最後の公式戦。これに対し、J2に降格する大分が一致団結してやってきます。ボールに何かが乗り移る、そんな瞬間が何度も見られるはずです。 (元J1横浜監督・水沼貴史)

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