日本の解き方

米中新冷戦と経済安全保障 軍事力を使わぬ覇権争いに 日本は財界における防衛省の立場強化を1/2ページ

中国の一帯一路構想
中国の一帯一路構想

政府は軍事に転用できる先端技術の特許を非公開にする制度の導入を検討するほか、2022年度予算案で、レアアースなどの重要資源確保のため約900億円を計上する方針だという。「経済安全保障」という考え方について考えてみたい。

もともと「経済」と「安全保障」は異なる概念だ。重なるとしても両国で経済関係が良好ならば、戦争になりにくいという意味で安全保障にもプラスという素朴な考えだ。実際、伝統的な戦争論では、貿易が大きいほど戦争がしにくくなると考えていた。

しかし、経済というツールを使って戦争を行うという発想に立つと、これとは全く違った見方ができる。現状の米国と中国の覇権争いは、軍事的な措置なしで行われているという前提だ。経済安全保障とは、軍事力を行使する代わりに、経済を武器として、経済を使った覇権争いとみるのだ。

つまり、平時では戦争行為をすることは考えられないが、経済取引を武器として「戦争」を行っているという考えだ。

サプライチェーン(供給網)で各種部品の供給元として中国に過度に依存していた場合、部品供給をストップされると大打撃を受ける。また販路として中国市場に依存しているのも経営には危うい側面がある。さらに、貴重な資源を持っていると、その供給をコントロールして自国の国益を有利にできる。

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