箱根駅伝外伝~東洋大元監督・佐藤尚が語る~

(19)「ここまでの悪天候は予期していなかった」第89回大会 第90回大会で2年ぶり4度目の優勝1/2ページ

第90回箱根駅伝 東洋大が総合優勝。ガッツポーズでゴールテープをきる東洋大・大津顕杜
第90回箱根駅伝 東洋大が総合優勝。ガッツポーズでゴールテープをきる東洋大・大津顕杜
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2013年1月、第89回箱根駅伝は、前回覇者の東洋大が大会史上初の往路5連覇に挑むなか、全日本駅伝を連覇(通算10回目)した駒大、出雲駅伝で三大駅伝初優勝を飾った青学大にも、注目が集まった。

東洋大は、スピード豊かな田口雅也(2年)が2年連続区間賞の走りを見せて、設楽兄弟の襷リレーと続く。弟の悠太が3区区間賞の活躍で、2位との差が2分41秒まで開く。

しかし、この日の天候は荒れ模様で、4区の淀川玄太(2年)は強い向かい風に苦しみ、2位とのタイム差を1分ほど詰められ、箱根デビューの定方俊樹(3年)は、最高地点の芦之湯を目前に脱落し3位に後退する。

箱根山頂は、暴風が吹き荒れていた。

「箱根の山は本当に難しい。山中でグッと気温が下がり、脱水症状や低体温症、低血糖などに陥る要素をはらんだ区

間です。ここまでの悪天候は予期していなかった」(佐藤)

この大会では、2校が途中棄権。城西大が18キロ付近で、28年連続シードの途切れた中大は、残り2キロを切ってのアクシデントだった。

5区のランナーにとって、汗は難敵だ。山を上るにつれて体温を奪うからだ。そのため、ユニホームの袖の長さやレッグウォーマーの着用など、個々の体質によって大きな差が生じる。この日、5区の区間賞に輝き、母校の日体大を30年ぶりの総合優勝に導いた服部翔大(3年)は、特殊な紙の靴下を使用していたと報じられるほど、入念な準備をしていた。

「翌年の大会では、5区にキャプテンの設楽啓太を起用したが、部員を箱根に待機させて、当日の朝の天候状況を確認してからの決定でした。やはり細身の体だけに、ちょっと心配もありましたからね」(佐藤)

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