変異株 ファクターX コロナ禍で日本人はどう変わったか?

コロナ禍の日本人、さらに強めた「生」への執着心 欧米諸国では、死を運命として受け入れる2/2ページ

長らく日本人特有の「ファクターX」があると言われてきましたが、理化学研究所は、これを日本人の約6割が持つ「A24」という白血球の型ではないかと、最近、発表しました。このタイプの人の血液の細胞を、ウイルスのスパイクタンパク質の一部であるペプチド「QYI」に投与すると、免疫細胞の一つであるキラーT細胞が活発になって増殖するというのです。つまり、刺激されて増殖したキラーT細胞が、感染細胞を破壊して重症化を防ぐというわけです。「A24」型は、欧米人は1~2割程度しか持たないといいます。

この説が正しいかどうかは別として、今日まで、日本人が諸外国の人々とまったく違う行動をとってきたのは事実です。ルールはあっても行動の判断は自分、あくまで自己責任というのが世界の常識なのに、日本人は、お上と医療者の判断に唯唯諾諾と従います。世間の目を気にし、周囲が自粛するなら自粛し、勝手な行動はしません。

これに対しては批判もありますが、私は生きるためには正しいことだと思います。日本人は、生きることへの執着心が人一倍強いと、私は思っています。死にたくない、人は死んだりしないと思い込んでいるのです。

コロナ禍のなかで、私は頼まれて有料の介護老人ホームに検診に行く機会がありました。その際、もう「看取り」に入っている意識もない93歳の女性の家族から、コロナワクチン、インフルエンザワクチンの接種を要望されたことがありました。これには、本当に驚きました。さらに、採血、心電図まで要望されました。ともかく生きていてほしいという家族の願いは切実でした。

欧米諸国では、死を運命として受け入れます。コロナ対策もそれにそって行われてきました。集団免疫を目指したスウェーデンはそうでした。しかし、日本はそうではありません。

コロナ禍は日本人の生に対する執着心をますます強めたのではないでしょうか。 =あすにつづく

■富家孝(ふけ・たかし) 医師、ジャーナリスト。1972年東京慈恵会医科大学卒業。病院経営、日本女子体育大学助教授、新日本プロレスリングドクターなど経験。「不要なクスリ 無用な手術」(講談社)ほか著書計67冊

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