オーラルフレイルを予防するには?
オーラルフレイルの予防のための3つの取り組みがある。
■かかりつけ歯科医を持つ
■口の〝些細な衰え〟に目を向ける
■バランスの取れた食生活
これに加えてぜひ取り入れたい具体的な取り組みを、小山氏に紹介してもらった。
ピロピロ(吹き戻し)&吹き矢遊び
子供のころに誰もが遊んだ経験がある「吹き戻し」という玩具がある。細い棒状の管の先から息を吹き入れると、くるまっていた紙の管がまっすぐ伸びる、あの玩具だ。
「口をすぼめて息を吐く、という運動は口と周囲の筋肉を鍛える上で有効です。吹き矢を吹く、あるいは口笛を吹く、長く息を吹くことでも同様の効果が得られます。また、腹式呼吸を心がけることで肺に多くの空気が入り、肺活量も増えるので、試してほしい」(小山氏)
最近はこのトレーニング用に負荷の強い「ピロピロ」も商品化されている。楽しみながら取り組んでほしい。
パタカラ体操
ふだん意識することはないが、口やのどは常に複雑な動きを繰り返すことで、発音、発声、嚥下(えんげ)などを行っている。しかし、オーラルフレイルで口の機能が低下すると、各部位の連動が破綻してしまう。それを防ぐトレーニングが「パタカラ体操」だ。
意識して「パ・タ・カ・ラ」と発音してみると、唇や舌が特徴的な動きをしていることがわかるはずだ。
「パパパ、タタタ、カカカ、ラララ」
あるいは、
「パタカラ、パタカラ、パタカラ、パタカラ」
と繰り返すことで、口の機能を鍛えることに役立つ。なるべくスピーディーに、何度も繰り返すことで効果は高まる。