魅力に吸い込まれるバンクシー展 この先、素顔明かすときは来るのか…作品以外の情報がつかめない謎の存在1/1ページ

バンクシー展を訪れたベッキー
バンクシー展を訪れたベッキー

作品は世界中で有名だが、その存在はベールに包まれたまま。アーティスト・バンクシー。

SNSで自らの情報を、虚飾ないまぜに発信できる時代に、作品以外の情報がほとんどつかめない存在。それだからこそ、魅かれる。

70点以上の作品が展示される展覧会「バンクシー展 天才か反逆者か」が現在、東京・JR原宿駅前の「WITH HARAJUKU」で開催中だ(3月8日まで)。

昨年暮れ、内覧したタレントのベッキー(37)は「これからクリスマスはあるし、忘年会はあるし、お正月もバレンタインもあるし、明治神宮のお参りの帰りでも気軽にアートに触れられますので、ぜひとも遊びにきてください」と呼びかけたが、その通り、イベントの多い季節の恩恵を受け、にぎわっている。

2018年からモスクワ、マドリード、香港、ニューヨークなどを巡回し、累計300万人以上を動員する人気展覧会。原宿の会場も年齢層を問わない人出だが、「場所柄、若者が多い」(関係者)。

会場は迷路的な作りでなかなか次に進めず、進んではちょっと戻るうちに作品につかまれる。社会風刺に満ちた作品群が、とりわけ魅力的だ。

火炎瓶の代わりに花束を投げようとする男を描いた『ラブ・イズ・イン・ジ・エア』はパレスチナ・ヨルダン川西岸地区の建物に描かれた作品。少女の手から風船が離れる『ガール・ウィズ・バルーン』は18年、オークション会場でいきなりシュレッダーにかけられた〝事件〟で知られる。バンクシーの意図を推察しながら眺める。

バンクシー作品と比較できる形で、アンディ・ウォーホルやジャン=ミシェル・バスキアの作品12点も並ぶ。バンクシーの制作背景に迫り、ルーツを考え、新たなポップアイコンの誕生の過程を観覧者の脳内で自由に楽しめる。

当初、ストリートで活躍するバンクシーは英美術界の権威に阻まれていた。守旧派は新しい価値をなかなか認めないものだ。初期の名作に『ラフ・ナウ』がある。描かれているのは1頭のゴリラ。胸元の看板には「Laugh now,but one day we’ll be in charge」とのメッセージ。バンクシーの読み通り、その後、笑っていた者たちとの立場は逆転した。

この先、バンクシーが素顔を明かすときは来るのか。ずっと謎のままなら、かっこよすぎる。

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