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オミクロンでパンデミック終了か、海外では感染者数が1カ月で頭打ち 専門家「次の変異株を経て『5番目のかぜ』になる可能性も」

新型コロナウイルスの急拡大で上野動物園が休園となった

新型コロナウイルスの変異株、オミクロン株がコロナ禍に終止符を打つのか。強い感染力で世界中に急拡大しているが、南アフリカでは、入院期間や重症化率の低さからパンデミック(世界的大流行)が収束する可能性を示唆する報告も出た。米国などで1カ月程度で頭打ちになったとの分析もある。専門家は、国内も、夏にも収束する可能性を指摘する。

南アのスティーヴ・ビコ学術病院の研究者らが国際感染症学会誌に報告した研究では、昨年11月中旬以降に入院した466人の感染者と、それ以前に入院した3976人の患者を比較したところ、以前には21・3%だった死亡率がオミクロン急増時には4・5%だったとした。入院期間もオミクロン株感染者は平均4日後に退院したが、他の変異株感染者は8・8日を要したことから半減したという。

このパターンが世界的にも繰り返されれば、現状のパンデミックから「『エンデミック(特定地域で繰り返し発生する感染状況)』の時期に入る前兆になるかもしれない」と指摘している。

一方、米ファイザーの幹部は12月、パンデミックが今後1~2年継続し、2024年にエンデミックになるとの見通しを示したという。

浜松医療センター感染症管理特別顧問の矢野邦夫医師は「南アや英国の研究から、重症化率の低下はほぼ確実だ。潜伏期間も中国・武漢で発生した当初は5・5日間程度、デルタは4~5日だったが、オミクロンは3~3・5日で、風邪をひき起こすコロナに相当近づいている。オミクロンもしくは次の変異株を経て、現行の風邪のウイルスの『5番目』になる可能性もある」と語った。

南アではオミクロン株の感染は約1カ月程度でピークを迎えたが、米ニューヨーク市でも12月末以降、救急医療施設に来院した患者数は7日平均ペースで大きく減少したとし、約1カ月でピークを打った可能性があるとブルームバーグ(日本語電子版)が報じた。

一方、日本では感染の急拡大が始まって1週間程度だ。3月に「東京で1日5000人」という試算もあるが、矢野氏は、新型コロナ禍の年内収束も視野に入れつつ、このような見立てを示した。

「オミクロン株の感染者は2月ごろにピークを迎えるが、第5波ほどの重症者は出ず3月ごろに収束するのではないか。6~7月ごろに、より感染力が強く、短い潜伏期間で重症化しづらい変異株の波が発生するが、ワクチンの3回目接種拡大や経口薬の承認といった条件がそろえば収束する可能性もある。今年の夏はマスク着用の是非に関する議論が浮上してもおかしくない」

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