
今月6日から佐賀県嬉野市内で合同自主トレーニング中のソフトバンク・柳田悠岐外野手(33)、日本ハム・清宮幸太郎内野手(22)ら4球団の選手6人と関係者の計8人が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことが16日、本紙の取材で分かった。今年に入り、全国的に感染者数が激増。プロ野球12球団は2月1日からのキャンプを通常開催に近い形で行うよう準備しているが本当に大丈夫なのか。
複数の関係者の話を合わせると、参加者が異変に気づいたのは15日のこと。複数が体調不良を訴え、PCR検査を行った結果、16日午後になり柳田、清宮、ロッテ・安田尚憲内野手(22)、西武・戸川大輔外野手(25)、ソフトバンク・真砂勇介外野手(27)、谷川原健太捕手(24)の選手6人全員と、自主トレをサポートしていた関係者2人の陽性が分かった。現在は宿泊先で各自隔離、待機しており管轄の保健所からの指示を待っている状況だという。
当初の予定では17日から場所を広島県内に移し2次自主トレを行う予定だったが、14日から県内全域に「蔓延防止等重点措置」が適用されたのに加え、16日の新規陽性者数が1日としては過去最多の1280人を記録したこともあり、移動による感染リスクを鑑みて断念。佐賀県内での自主トレ期間を延長していた。佐賀県も16日の感染者は132人と状況は悪化している。
会場となった球場は感染症対策をした上で一般公開され、12日には柳田が報道陣らに、うどん110人分を振る舞ったことがテレビニュースで大きく報じられたばかり。球界関係者からも「人数が多い都市部ならまだしも、環境を整えた地方の自主トレで感染してはもうお手上げ状態。選手や関係者は気の毒としか言いようがない」と同情の声もある。