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14日に初日を迎えた映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」(田中亮監督)。シリーズ第3弾だが、連続ドラマ(全10話)、スペシャルドラマ1本、2本の映画、2編のスピンオフのどれもはずれがない! というエンターテインメント。映画館から出るとき、観客は間違いなく楽しさに満たされる。
その楽しみを奪わないためにもネタバレを避けながら原稿を書くことがマストの注意事項だ。
物語は、長澤まさみ(34)演じるダー子、東出昌大(33)演じるボクちゃん、小日向文世(67)演じるリチャードを軸に前作以上の話が多層的に展開する。
キャラクターが本当にチャーミングに進化している。長澤のコメディエンヌとしての弾けっぷり、優柔不断ながらも状況をスルリと突破するボクちゃんの存在感、人のよさそうな面持ちで悪事を働くリチャードの知性など。3人の修業時代が明かされ、師匠にあたる人物のコードネームが別の詐欺師の動機付けにもなっていることも今作の肝である。
舞台は地中海に浮かぶ世界遺産の島、マルタ。オサカナ(ターゲットをこう呼ぶ)は古代遺産の彫刻「踊るビーナス」。所有者の元マフィアのもとに、公的な立場になり切り入り込むダー子一味に、立ちはだかる人物がいた。俳優の瀬戸康史(33)が演じるインターポール(国際刑事警察機構)のエリート捜査官という触れ込みの存在だ。まったくスキのない捜査官としての演技を、東出は「英雄編の背骨」と絶賛している。