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川端康成『雪国』 新潟県湯沢町・雪国館 ハッとさせられた「国境」の読み方 有名な書き出し、世界が切り替わるトンネル1/2ページ

国境のトンネル(湯檜曽駅)=群馬県みなかみ町
国境のトンネル(湯檜曽駅)=群馬県みなかみ町

〈国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった〉

日本文学史上、最も有名な書き出しかもしれない。川端康成(1899~1972年)の名作『雪国』。記憶に残るのには、やはり理由がある。あざやかな場面転換。ほんのいくつかの言葉だけで、読者を物語世界に引き込んでいく。

繊細な文章もため息もの。へっぽこライターが「夜の底」なんて書いたら、編集者に「夜にフタもソコもあるか!」と突き返されそうだが、車窓からの情景を「こう書くしかないよね」と思わせてくれるのは、さすがノーベル文学賞作家。

親譲りの財産できままに暮らしている主人公の島村は、雪深い温泉町を訪ねる。彼は東京に妻子があるのだが、そこで出会った芸者・駒子と関係を深めていき…。美しく幻想的な、もうひとつの世界として雪の国が描かれる。

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