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〝世界のMATSUYAMA〟が圧巻の逆転劇‼ 米ツアー「ソニーオープン」最終日(16日、米ハワイ州ワイアラエCC)で、松山英樹(29)が、ラッセル・ヘンリー(米国)に前半終了で5打差をつけられるも、後半で追いつき、プレーオフを制し、アジア人最多の米ツアー通算8勝目を挙げた。そんな松山の強さの秘密とは…。 (産経新聞特別記者・清水満)
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夕暮れのハワイ・オアフ島。プレーオフ1ホール目の18番(パー5)、ピンまで277ヤードの2打目…。夕陽に向かって打ったショットに松山は手応えを感じていた。
「3Wでちょっとカットボールでぴったりな距離だった。完璧なショットが打てた。逆光でまったく見えなかったが、歓声でいいところにいったと思った」。グリーンを取り囲む大勢のギャラリーの前、80センチのイーグルパット。決着をつけた。
逆転劇の裏には、勝利への〝攻め〟があった。
首位に2打差の2位で迎えた最終日、松山は前半に3つスコアを伸ばしたが、首位のラッセルは9番でイーグルを奪うなど、前半を終えた時点で5打差と広がった。ところがバックナインに入るとラッセルが〝守り〟に入った。10番(パー4)、第1打を3Wで刻んだ。
その瞬間を松山は見逃さなかった。1Wで317ヤードを飛ばしてピンまで21ヤードまで運び、2打目を2メートルに付けバーディー。4打差…。「ゴルフネットワーク」で生中継を見ていた。試合後、ラウンド解説のプロキャディーの杉澤伸章さんが、早藤将太キャディーからこんな言葉を引き出した。
「(10番で)ラッセルが刻み、それまで攻めてピンに絡んでいたショットがそうでなくなった。(松山も)『いける!』って話してた」。4打差の時点で勝利を確信していた。
続く11番のバーディー、ボギーで2打差とし、1打差で迎えた最終18番、刻んだラッセルに対し、松山は338ヤードのビッグドライブでバーディーを奪って追いつきプレーオフにつなげた。