市中感染1事例
北京市当局は記者会見で、オミクロン株感染の1例は「国際郵便から感染した可能性を排除できない」との見解を示した。感染者に届いた郵便物で陽性反応が出たという。中国政府は物の表面に付着したウイルスの感染リスクを以前から強調しているが、懐疑的な見方もある。
五輪開幕前には春節(旧正月)の大型連休を控えており、厳戒態勢で人の移動を極力抑え込む方針を示している。
今秋の中国共産党大会を前に、国際的イベントの五輪を成功させたい習氏だが、新疆ウイグル自治区の人権問題を理由にした「外交的ボイコット」など問題は山積で、参加国や国際社会の冷淡な視線は避けられない。
評論家の石平氏は「情報流出や新型コロナの感染不安によって、欧米各国は中国内部での人権弾圧だけでなく、選手団ら参加国の国民の人権に関わる段階と認識して、習体制への不信感を強めているだろう。習氏は他を犠牲にしても五輪開催にメンツをかけているが、開催中に問題が発生すれば習氏の責任追及に発展する可能性もある」と先を見据えた。