
人気ボーカルグループ、純烈を中心に若手のホープが集まり、懐かしいヒット曲を歌いまくる番組。今回のテーマは「応援ソング」。出演は純烈に加え、松原健之、岩佐美咲、西田あい、はやぶさ、パク・ジュニョン、辰巳ゆうと、真田ナオキという顔ぶれだ。
約2年に及ぶコロナ禍。現在もオミクロン株による〝第6波〟が猛威を振るい、各地で蔓延(まんえん)防止等重点措置が適用される事態になっている。飲食業界やエンタメ業界は再び打撃を受け、日本中に暗い影が差している。
そんな中、「負けないで」(ZARD)や「人にやさしく」(ザ・ブルーハーツ)、「キセキ」(GReeeeN)などの大ヒット曲を歌い上げることで、影を吹き飛ばし勇気と明日への希望を伝えようというものだ。
どの曲も、心が振るい立たされる。「負けないで」を聴くと、心の中にはマラソン風景が浮かび上がる(24時間テレビの影響だろう)。「キセキ」を聴くと、高校球児を思い出す(「ルーキーズ」のせいに決まっている)。
そして、なんと言ってもKANの「愛は勝つ」だ。この曲を聴くと、記者の頭の中には真夏のかんかん照りの空が浮かぶ。決して「KAN」にかけたワケではない。
記者が大学生のころ、体育会系の運動部に所属していた。その夏合宿で大学の施設に寝泊まりしているとき、通ったコンビニでずっとかかっていたのが「愛は勝つ」だった。ほぼエンドレスで流れていたのではと思うほどの強い記憶である。
炎天下の練習を終えて、コンビニに入ると冷房が効いていて、生気を取り戻したような気がした。合宿所には扇風機しかなかったので、何度も足を運んだのだ。
だから「愛は勝つ」を聴くたび、元気が出るというよりも、あの暑かった夏が頭に浮かんで仕方がない。誰にでも、そんな思い出の曲があるはずだ。 (F)