伝説の大スター2人に厳しい審判。殿堂入りデビッド・オルティスより人々の注目を集めたのが、全米野球記者協会による投票で候補資格最終10年目を迎えたバリー・ボンズとロジャー・クレメンスの落選だ。
大リーグ歴代1位の通算762本塁打を誇り、年間73本の金字塔を打ち立て、史上最多7度もMVPを獲得したボンズ。一方、通算354勝を挙げ、史上最多7度もサイ・ヤング賞に輝いたクレメンス。2人とも実績に非の打ち所がない。
しかし、2003年ジャイアンツ時代にボンズは薬物使用に関する偽証などで起訴され、07年以来プレーせず。同年に薬物使用の実態調査報告書「ミッチェルリポート」でボンズとクレメンスの名前も挙がり、球界を大いに揺るがした。
すでに現役時代の薬物使用を告白したホセ・カンセコやマーク・マグワイア、薬物疑惑を全面否定した通算3000安打&500本塁打のラファエル・パルメイロも殿堂失格。カンセコは「あんな記者投票は偽善だ」と怒りを爆発させた。