「若い発想から生まれる新会社は、三菱地所にどんな化学反応を起こすのか?」。三菱地所グループは12年前、新事業提案制度をスタートさせた。中堅社員4人の発想から生まれたのが「木材をベースとした建材の活用」だった。住宅業務企画部長として提案の審査に携わり、さらに事業化にも関わることに。一昨年には社長に就任し、新構想の実現に多忙な日々を送る。
(危機管理・広報コンサルタント 山本ヒロ子)
◇
安く早く商品提供
――「MEC Industry」とは
社名のMECは三菱地所「Mitsubishi Estate Company」のことです。「丸の内の大家さん」と呼ばれる不動産デベロッパーの三菱地所が初めて本格的なメーカーとして木材事業に進出しました。木を活用する社会を目指し、川上の原木の調達から、川下の施工までを統合したビジネスを展開しています。
――7社の出資で設立されました
三菱地所をはじめ竹中工務店、大豊建設、松尾建設、南国殖産、ケンテック、山佐木材で、デベロッパー、建設、建材、製材など「木材」にさまざまな形で携わる企業が共同で国産材を活用する会社の実現を目指していきます。7社が持つノウハウを生かし、生産から加工、販売まで一気通貫で行い、より安く、早く、お客さまに商品を提供していきます。