昭和のことば

「子連れ出勤」した歌手のアグネス・チャンを「週刊朝日」が揶揄したことが発端 アグネス論争(昭和62年)1/1ページ

そもそもは、講演会へ「子連れ出勤」した歌手のアグネス・チャンを「週刊朝日」が揶揄(やゆ)したことが発端だった。報道に抗議を行うアグネス・チャンと謝罪文を載せた「週刊朝日」。その様子を作家の林真理子、中野翠らがエッセーで批判した。

仕事の場に子供を連れてくることの是非という本質的な論争に加え、文化人としての成熟度や女性そのものの社会進出へのあり方など議論は拡散、半年近く続き、(論争に参加しにくい)男性陣は遠巻きに見守るのみだった。

この年の主な事件は、「中国・北京の天安門広場で学生数百人がデモ(天安門事件)」「先進7カ国財務大臣・中央銀行総裁会議(G7)開催」「国鉄分割民営化によりJR(旅客6社・貨物1社)が発足」「ニューヨーク株式市場が大暴落(ブラックマンデー)。世界同時株安」「金賢姫による大韓航空機爆破事件発生」「ロナルド・レーガン米国大統領とミハイル・ゴルバチョフソ連共産党書記長、中距離核戦力全廃条約(INF全廃条約)に調印」「韓国大統領選挙が16年ぶりに行われ、盧泰愚が当選」など。

この年の映画は『スタンド・バイ・ミー』、『プラトーン』。本は俵万智『サラダ記念日』、村上春樹『ノルウェイの森』など。キヤノンが「EOS650」を発売。アサヒビールが、日本初の辛口「アサヒスーパードライ」を発売した。

今となっては、アグネスの行動は、子供を持つ女性の社会進出の先駆け的行為となった。あのとき社会は何をためらったのか。女性、在日外国人がいる労働環境実現に、その後も長い時間を要した。 =敬称略 (中丸謙一朗)

〈昭和62(1987)年の流行歌〉 「命くれない」(瀬川瑛子)「STAR LIGHT」(光GENJI)「六本木純情派」(荻野目洋子)

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