阪神の藤浪晋太郎投手(27)は宜野座キャンプ序盤の実戦練習に備え、異例の仕上がりを見せている。早ければ3日のシート打撃か5日の紅白戦の登板が予定され、首脳陣から結果と内容の両方を求められているからである。
「キャンプ後半まで投げなくていいような立場じゃありません。悪ければ2軍に落とされてしまいますから…」。置かれた立場は実績ゼロの新人たちとも同等と位置づけている。
光陰矢のごとし。バラ色の投手人生が暗転して6シーズンが経過した。いつどこでどう狂ったのか? 毎年オフには球界の先輩諸氏に助言を求める旅を続けたが、復活には至らなかった。
懲りずに今オフは巨人・菅野智之投手(32)に弟子入りしたことが話題になった。同じ2013年のプロ入り。3年目までは通算35勝で並んでいたが、以後は菅野72勝、藤浪19勝。いったいこの差は何なのか。どこに理由があるのか。恥も外聞も捨てて受けたアドバイスは、一筋の光明になろうとしている。