
バイデン米大統領=写真=は、緊迫するウクライナ情勢を巡り、ロシアの脅威を抑止するために東欧の北大西洋条約機構(NATO)加盟国の駐留米軍を3000人規模で一時増強するよう指示した。国防総省が2日発表した。ウクライナ国境地帯でのロシア軍増強の動きに関し、米軍部隊の大規模派兵は初めて。
NATO加盟国でロシアに最も近い東端を構成する国のうちポーランドとルーマニアが増派先となる。カービー国防総省報道官は記者会見で増派理由の一つに「ロシアのプーチン大統領が部隊を増強し続けていること」を挙げた。同時に「ウクライナで戦う部隊ではない」とし、NATOの集団防衛義務に基づく措置だとの考えを強調した。
ポーランドには陸軍の第82空挺師団の約1700人、ドイツには第18空挺団の約300人が派遣される。これとは別に、ドイツに駐留する1000人規模の米軍部隊をルーマニアに再配置する。 (共同)