死期が迫っているとわかったとき、どこで人生の最期を迎えたいですか? 昨年、日本財団が67~81歳の方を対象に全国意識調査を実施しました。
その結果、1位は「自宅」で58・8%、2位は「医療施設」で33・9%。一方、絶対に避けたい場所としては、1位が「子どもの家」で42・2%、2位が「介護施設」で34・4%とのこと。
しかし、もっと自由に答えていいのであれば、皆さんの回答は百人百様のはず。旅行先で死にたい、故郷に帰って死にたいという人もいれば、愛人の家で死にたいと答える人もいるかもしれません。そしてこの人は、「舞台の上で死にたい」と生前、話しておられたそうです。
昭和・平成と大衆演劇を牽引し、梅沢富美男さん(71)の兄としても知られる俳優の梅沢武生さんが1月16日に都内の病院で亡くなられました。享年82。死因は肺炎との発表です。
16日は明治座で梅沢富美男劇団の特別公演中であったことから、千穐楽(せんしゅうらく)を迎えてからの正式発表になったといいます。この舞台に武生さんも後見人として名を連ねていました。
ご縁あって梅沢富美男さんにはお世話になっており、公演にも何度も足を運びました。数年前の大阪新歌舞伎座の公演には、普段あまりお芝居を観ることのできない、僕の患者さんたちとそのご家族を大勢引き連れて伺ったこともありました。