ここまで進んだ最新治療

尿路上皮がんの進行を遅らせる点滴薬「バベンチオ」 「維持療法」の治療薬として保険適用に1/2ページ

維持療法で使うバベンチオ(提供・メルクバイオファーマ)
維持療法で使うバベンチオ(提供・メルクバイオファーマ)

腎臓の中にある腎盂(じんう)から尿道の一部につながる尿の通り道の内側に発生するがんを総称して「尿路上皮がん」という。がんが発生する場所で「腎盂がん」「尿管がん」「膀胱(ぼうこう)がん」などに分けられる。中でも圧倒的に多いのが膀胱がんで全体の約90%を占める。

尿路上皮がんが転移した場合(Ⅳ期)、根治的な手術は望めないため、治療は薬物療法になる。1次治療として2種類の抗がん剤を使う「GC療法」を通常4~6コース行う。そして、再び悪化した場合には、2次治療として2017年に承認された免疫チェックポイント阻害薬の「(商品名)キイトルーダ」を使うのが標準治療になっている。

さらに、昨年2月には免疫チェック阻害薬の「(商品名)バベンチオ」が、1次治療後の「維持療法」の治療薬として保険適用になった。どんなタイミングで使う薬なのか。国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)泌尿器・後腹膜腫瘍科の松井喜之科長が説明する。

国立がん研究センター中央病院泌尿器・後腹膜腫瘍科の松井喜之科長
国立がん研究センター中央病院泌尿器・後腹膜腫瘍科の松井喜之科長

「GC療法を行うと初期では約50%にがんの縮小がみられ、非常に奏効率は高いです。しかし、その効果の持続は1年未満のことが多く、再び悪化して2次治療のキイトルーダを使うことになります。バベンチオは、1次治療(抗がん剤治療)でがんの進行が認められていない患者さんに投与して、その効果を維持する治療として使われます」

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