永田町・霞が関インサイド

安倍元首相が財政慎重派に〝宣戦布告〟 岸田首相が事実上のアベノミクス批判で、政局絡みの対立構造か2/2ページ

財政出動をめぐる積極派と慎重派の路線対立は、「安倍・高市vs麻生・茂木(敏充幹事長)」の構図になり、麻生・茂木連合に岸田首相が加担する政局絡みになっている。

岸田首相は通常国会の首相施政方針演説の翌日1月18日、世界経済フォーラム(ダボス会議)にオンライン形式で出席し、特別講演を行った。

その中で、「アベノミクスは大きな成果を上げてきましたが、持続可能で包摂的な日本経済に変革していくためには、これまでの取組だけでは不十分です」と語った。

事実上の「アベノミクス批判」である。これだけではない。続く25日の衆院予算委員会で、岸田首相は「株主資本主義からの転換は重要な考え方の一つである」と答弁している。

さて、主役の安倍氏の登場だ。1月16日、東京・大手町の経団連会館で非公開の講演が開催された。

経団連加盟の大手企業約30社が参加する「国際経済外交総合戦略センター」(理事長・榊原定征元経団連会長)が主催、十倉雅和経団連会長、御手洗冨士夫キヤノン会長ら約20人の内輪会合だ。

その講師が、同センター最高顧問に就いた安倍氏であり、政府と日銀の連携、財政と金融の一体の重要さをブチ上げたという。まるで、「財政慎重派への宣戦布告」のようだったと、出席者の一人は筆者に語った。

「選挙と政局が大好き」な安倍氏は、いまなお意気軒高なのだ。 (ジャーナリスト・歳川隆雄)

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