日米が抑止力強化を進めている。海上自衛隊は8日、イージス護衛艦「こんごう」などが4~7日、米原子力空母「エーブラハム・リンカーン」などと沖縄周辺海域を含む東シナ海、西太平洋で共同戦術訓練を実施したと発表した。ロシアがウクライナ侵攻をチラつかせ、中国が台湾への軍事的圧力を強めるなか、日米同盟の絆を見せつけた。
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共同訓練に参加したのは、海自は「こんごう」とP3C哨戒機、米海軍は「エーブラハム・リンカーン」と、強襲揚陸艦「アメリカ」、巡洋艦「モービル・ベイ」、ミサイル駆逐艦「スプルーアンス」、ドック型輸送揚陸艦「グリーン・ベイ」など計11隻。
6日には、南西諸島への展開手順を確認する目的で、陸上自衛隊の離島防衛専門部隊「水陸機動団」(長崎県)が加わり、ヘリコプターによる米強襲揚陸艦への着艦訓練も実施した。
ウクライナ危機が「台湾有事」「日本有事」に連動する危険性が指摘されるなか、日米は、中国の海洋進出が強まる海域に大規模な艦艇を展開させて抑止力を誇示した。