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米金利高は習主席の天敵!? 形ばかりの経済制裁よりもはるかに重大な「脅威」になりうる2/2ページ

今、中国景気は住宅バブル崩壊に伴う減速傾向が著しい。中国の国内総生産(GDP)の約5割は住宅開発投資を中心とする固定資産投資で、住宅投資に代わる経済の牽引車は見当たらない。中国の金融システムは、ドルを主体とする外貨準備資産に応じて人民元を発行する。ドル金利よりも人民元の金利を高くして、外貨の流入を誘い、国内からの資金流出を避けようとする。

しかし、景気悪化の中では、中国人民銀行は低金利政策を継続するしかない。となると、16年初頭と同じく、中国国内資金は金利の高いドルへと引き寄せられ、資本逃避が激しくなる。

中国の人々は所得階層を問わず、党幹部とその一族を含め、紙切れの人民元を信用せず、ドルや金に換えようとする。中国人民銀行は人民元発行総量の約7割に相当する外貨資産を保有し、元の信用を維持しようと躍起になっている。

習政権は資本逃避に伴う外準の減少を穴埋めするために、20年から米大手証券資本の100%出資での上海進出を認め、海外からの証券投資を活発化させている。ドル金利が上昇すると、資本逃避と海外投資家の中国市場からの引き揚げを促しかねない。

グラフをみれば以上の事情がよくわかるだろう。対外金融負債の大半は香港や上海市場経由の海外からの証券投資によるもので、多くは債券のため、米金利高は売りを誘う。

唯一の頼みは対中軟弱のオバマ政権の後継、バイデン政権だが、果たしてどうなるか。 (産経新聞特別記者・田村秀男)

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