昭和歌謡の職人たち 伝説のヒットメーカー列伝

もず唱平さん(作詞家) 「釜ヶ崎人情」今では見られない大阪の風景1/2ページ

もず唱平さん(作詞家)
もず唱平さん(作詞家)

もず唱平さんは1938年生まれの大阪在住の作詞家だ。19歳ごろから職を転々としながら糊口をしのぎ、松竹演劇製作室に入る。藤山寛美さんの舞台で黒子をされたとき、寛美さんがセリフが出てこないと勘違いし、次のセリフを伝えたら後で「間が台無しや」とえらい怒られたそうだ。その後、朝日放送の専属作詞家になられた。

年々演歌ジャンルが下火になる昨今、「演歌は大阪から」と言われるくらい、熱いものがある。そんな大阪で、もずさんは活動している。

67年、三音英次が歌う「釜ヶ崎人情」(作曲・三山敏)で作詞家デビューすると、50万枚を超える大ヒットになる。今でも多くの歌手がカバーしている。意外なところでは春日八郎も歌っている。

もずさんいわく「釜ヶ崎はもう歌になれへん。今はバックパッカーが旅の拠点にしている街、昔のイメージからほど遠い」だそうだ。

73年には、今でいうシングルマザーの詞である金田たつえの「花街の母」(作曲・三山敏)を書いた。貧しさとふびんさは年配の人たちの涙を誘う。

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