林芳正外相は11日(日本時間同)、訪問先のオーストラリア・メルボルンで、ブリンケン米国務長官と会談。ロシアが軍事的な圧力を強めるウクライナ情勢について議論する。日米や先進7カ国(G7)で連携して対処する方針を確認する見通し。中国、北朝鮮の動向をにらみ、日米同盟の抑止力を強化することで一致するとみられる。
両氏の対面会談は、昨年12月に英国で行って以来。ウクライナ情勢を巡っては、岸田文雄首相が今年1月、バイデン大統領とのテレビ会議方式の会談で、ロシア軍が攻撃した場合に取る「強い行動」について米国などと調整すると伝えた。首脳会談を受けて林、ブリンケン両氏が具体的な措置を協議する可能性もある。
「自由で開かれたインド太平洋」の推進も重ねて申し合わせる。半導体などのサプライチェーン(供給網)強化を含む経済分野の協力拡大も議題になる見込みだ。