米金融政策変更について、世界の株式市場では織り込みが進んでいるものと思われます。米時間1月26日の米FOMC(連邦公開市場委員会)直後の下落を経て、①3月早期利上げ開始②年間5回の利上げ③早ければ4―6月期からのQT(量的引き締めとFRBバランスシート縮小)開始―は織り込まれたのではないでしょうか。
アメリカの金融政策変更はマネーの動きに大きな影響を及ぼします、マクロ環境に併せて調整されるものであり、単純に「利下げは良いこと、利上げは悪いこと」ではありません。また今回は「バブルを退治するため」に行われるものではなく、コロナ禍からの経済回復を反映したものです。
それでも株式市場は疑心暗鬼になり投機資金の動きによって急なアップダウンを見せることになりますが、少し反発すると「あのときの安値は買い場だった」となる可能性が高いです。近年ではインデックスファンドやETFの隆盛によって、買われるときはどれもこれも買われ、逆に売られるときはミソもクソも売られる傾向があります。
市場急変時には本来の個別銘柄の価値が無視されることもあります。このような背景を理解すると、今は優良銘柄安値買いのチャンスということが分かります。象徴的な銘柄は「ソニーグループ(6758)」と「トヨタ自動車(7203)」でしょう。