國友公司 実録・人間劇場

トーキョー路上編(7) 上野駅で路上就寝の鉄則、ネズミと盗人には注意 「バシンッ!」という音で飛び起きると…バックに歯型が2/3ページ

夕方5時まで公園のベンチで時間を潰し、一縷(いちる)の望みをかけて、再び駅正面玄関口前の通路をのぞいてみると、幸いにもそこには10人ほどのホームレスが段ボールを敷き、缶詰をつつきながら酒を飲み交わしていた。

荷台に布団をくくり付けた自転車を押す私を見て、ホームレスの四郎(私が付けたあだ名)が話しかけてきた。

「寝るところでも探してるんかい。空いているところがあれば好きに寝て大丈夫だからね」

人通りの少なそうな隅の場所を選んで腰を下ろすと、今度は隣にいるホームレスの男性に声を掛けられる。

「そこはほかの人がこれから来るから、ほかのところにしておいてくれ」

壁際はどこも先約がある。空いているところといえば、通路の真ん中に立てられた柱のそばぐらいだ。通行人に間違って頭を踏まれそうだが、私はその場所に布団を敷き、あぐらをかいて座り込んだ。

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