國友公司 実録・人間劇場

トーキョー路上編(7) 上野駅で路上就寝の鉄則、ネズミと盗人には注意 「バシンッ!」という音で飛び起きると…バックに歯型が3/3ページ

夜8時になると、ホームレスたちが横になり始める。私も周りにならって横になると、「寝る前に大事なことがある」と、向かいにいる四郎が言う。

「上野っていう街はな、手癖が悪い奴が多いんだ。盗みを専門にしているホームレスもいる。財布や携帯電話は腹に抱えて寝ること。あと、食い物は鞄に入れておいてもネズミがかじるから、封を開けたらその日のうちに食い切ること」

深夜、目を覚ますと、四郎の寝袋の影にネズミが入っていったきり、出てこなくなった。翌朝、耳元で「バシンッ!」という音が鳴り、飛び起きると、チラシを丸めて持った四郎が立っていた。枕元にある私の鞄が、ネズミの歯型に破れていた。

■國友公司(くにとも・こうじ) ルポライター。1992年生まれ。栃木県那須の温泉地で育つ。筑波大学芸術学群在学中からライターとして活動開始。2021年夏の東京都内で63日間の路上生活をまとめた新刊『ルポ 路上生活』(KADOKAWA)が話題。

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