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スノーボード男子ハーフパイプで11日、平野歩夢(23)=TOKIOインカラミ=が優勝した。スノーボードで日本選手初の金メダルを獲得。15歳で初出場した2014年ソチ大会で2位に入って冬季五輪の日本選手最年少メダリストに輝いた。18年平昌大会も銀メダルで、冬季大会の3大会連続表彰台は日本勢で初めて。
スケートボードで出場した東京五輪での「二刀流」から半年の快挙。その背中を追い続けた9位の弟海祝(19)=日大=とともに空高く舞い上がり、最高のパフォーマンスを決めた。「兄弟で出場できたことで確実に気持ちは高まった。夢を一つつかめた」と喜びをかみしめた。
海祝が高いエアで会場を沸かせ、歩夢も最後の1本を完璧に決めて歓声と興奮を巻き起こした。逆転の1位が電光掲示板に表示されると、右手に持った板を高々と掲げた歩夢。走り寄る海祝と抱き合い、クールな表情を少しだけ緩ませた。
新型コロナウイルス禍で1年延期した東京五輪が終わり、銀世界に戻った歩夢。その滑りを見た仲間は「ブランクを感じさせない」と驚いた。
明るい性格でムードメーカーの海祝は、歩夢と一緒に海外を転戦し精神的に支え合った。決勝後に「小さい頃から兄ちゃんの努力を見てきた。次は兄ちゃんと一緒にメダルを取りたい」と語った海祝。兄弟の絆が歩夢を表彰台のてっぺんに押し上げた。