
スノーボード男子ハーフパイプで、大逆転の金メダルを獲得した平野歩夢(23)。その3本目の滑走直前、NHKの放送がメインチャンネルからサブチャンネルに切り替わり、歴史的な瞬間を見逃して〝憤死〟する視聴者が相次いだ。事前にテレビ欄で周知していたものの、リモコン操作に馴れない視聴者が続出したためとみられる。
NHKも、手をこまねいていたワケではなかった。11日当日の新聞のテレビ欄では、中継は11日午前10時5分開始で、延長時はサブチャンネルで続けると知らせていた。
リモコンの選局ボタンの「+(プラス)」や「<(山型)」を押せば切り替わるのだが、通常利用していない視聴者にはわかりにくい。テレビ画面でもイラストを使って説明していたが、悠長に画面を見ていたら見逃す危険性はあった。
視聴者が、テレビの前でリモコンと必死で格闘する姿は想像に難くない。
日本国中が「逆転」を信じていた瞬間だっただけに、SNSでは「このタイミングは残酷」「2度と味わえないリアルタイムの歴史的瞬間を見逃した恨みは大きい」「サブチャンネルの悲劇」などのつぶやきであふれた。「サブチャンネル」は一時、ツイッターのトレンド入りした。
東京都内の自宅でテレビ観戦していた30代女性は「よりによって金メダルを決めた滑走を生中継で見られないなんて。後でリプレイを流していたが、臨場感を味わえない」と残念がった。