徳島市の絵本作家、原田剛さん(49)が昨年8月に出版した絵本「ゾンビハムスターねずこ」(リーブル出版)が「エグいけど泣ける」と話題になっている。飼っていたハムスターがゾンビになってよみがえるというストーリー。新型コロナウイルスの影響で子供の自殺が増えたと知り、「悔いのないよう生きることの大切さを伝えたい」との思いを込めた。
ある晩、小学生の男の子「ヒカル」の枕元に、死んでしまったペットのハムスター「ねずこ」がゾンビになって現れる。ヒカルはヒマワリの種を思い切り食べたいというねずこの願いをかなえるが、その後もねずこが夜な夜な生前にやり残したことを頼みにやって来るという物語。
ねずこは顔がつぎはぎで目が血走り、包帯を巻いたゾンビ姿で登場する。5歳から小学校高学年向けの絵本だが、原田さんは読み手にインパクトを与えられるよう、おどろおどろしい絵や世界観は妥協しなかった。