
2022年となり、仕事でお世話になった昭和の巨匠たちの訃報が続いている。
2月1日に亡くなった石原慎太郎氏の原作の映画「秘祭」(1998年)では、村の不思議な因習により殺されてしまう青年役を演じさせてもらった。

夏の沖縄ロケでは、灼熱(しゃくねつ)となった廃古民家で汗だくになりながら、「濡れ場撮影」をしたことが、つい昨日のように心に残っている。
撮影後、ごあいさつに行くと、「監督から聞いたよ、汗だくの濡れ場だったらしいな」と果てしない力量差を感じさせる笑顔を見せてくれた。
1月20日に亡くなった映画監督、恩地日出夫氏。テレビドラマ「傷だらけの天使」の演出を手掛け、遺作となった映画は、市原悦子・主演の姥捨ての風習を見つめた映画「蕨野行」(2003年)だった。
恩地監督には、私は17歳のときに連続ドラマ、続いて二十歳のときにも2時間ドラマのゲスト主役に呼んでもらった。