ロシアのウクライナ侵攻による台湾〝有事連動〟を警戒 蔡英文政権が注視 石平氏「現時点で中国に侵攻の気配はないが、五輪後が危ない」1/1ページ

ウクライナ情勢に警戒を強める蔡英文総統(ロイター)
ウクライナ情勢に警戒を強める蔡英文総統(ロイター)

台湾の蔡英文政権が、ウクライナ情勢を注視している。ロシアが「ウクライナ侵攻」に踏み切った場合、「台湾有事」に連動する可能性が懸念されているからだ。強権国家である中国とロシアが連携するなか、自由主義国の雄である米国は、同じ価値観を持つ台湾を守り切れるのか。

「台湾は長期間にわたり、中国の軍事と恫喝(どうかつ)に直面している。ウクライナの状況は人ごとではない」

蔡総統は春節(旧正月)休み前の1月28日、台湾の安全保障政策をめぐる総統諮問機関「国家安全会議」の幹部会を開き、情勢の把握に全力を挙げるよう指示した。

台湾政治大学東亜研究所の王信賢所長は「ウクライナの問題を、米国などが外交交渉で解決を図る場合でも、『ロシア優位』の結論が出れば、中国を強く鼓舞することにもなりかねない」と語っている。

中国の習近平政権が、ジョー・バイデン米政権の「限界」を見極め、台湾への威圧をさらに強めるという分析である。

事実、中国は「平和の祭典」である北京冬季五輪の期間中も、中国軍の戦闘機「殲16」や対潜哨戒機「運8」などを複数回、台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入させている。

これに対し、台湾総統府は12日、「ウクライナ情勢を踏まえ、こちらもすべての軍部隊が戦闘態勢を強めている」と表明した。

中国事情に詳しい評論家の石平氏は「ウクライナ情勢が緊迫するなか、現時点で、中国が台湾侵攻を仕掛ける気配はない。ただ、気は抜けない。北京五輪後が危ない。米国は(世界戦略上も)中国と対峙(たいじ)している。台湾を守り抜く覚悟は変わらない。ウクライナ情勢に関わらず、米台関係に大きな心配はないだろう」と語っている。

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