首都圏や関西圏などで新型コロナウイルスの新規感染者が前週の同曜日を下回ってきた。ピークアウトの兆しも見えてきたが、死者の増加や病床逼迫(ひっぱく)、ワクチン接種の遅れなど問題を抱える自治体は多い。
東京都の14日の新規感染者は1万334人で、6日連続で前週の同曜日を下回った。入院患者は16人増の4229人、重症者は9人増の74人。7人の死亡も報告された。
大阪府の新規感染者は7997人。前週の同じ曜日は9008人で、吉村洋文知事は「感染状況はピークに達して減少傾向にあるかもしれない」との見方を示した。9人が死亡し、病床使用率は軽症・中等症用が117・9%、実質的な重症病床使用率は36・3%。
兵庫県、京都府は病床使用率が70%台で、蔓延(まんえん)防止等重点措置の延長を要請する。
14日は全国で148人の死者が報告され、重症者は1393人。自宅療養者は9日午前0時時点で54万3045人と過去最多を更新した。
神奈川県は13日時点のワクチン3回目接種率が7・04%と全国で2番目に低い。横浜市の接種率が上がっていないことが「官邸でも話題になっている」(関係者)といい、SNSでは「接種券が遅い」との声も。
14日には堀内詔子ワクチン担当相が山中竹春市長とオンラインで面会し、接種券の早期送付などを求めた。山中氏は「券なし接種」を検討するとした一方、4月以降の詳細なワクチン供給スケジュールの提示が必要だと国に訴えた。