――J1では多くの監督交代がありました
「選手層の厚いクラブばかりがガラリと変わっちゃった。名古屋、FC東京もそうだし、G大阪は長年〝サッカーは攻撃だ!〟と貫いてきたのに守備重視の監督になった。サッカーの場合、監督が代わるとすべて振り出しに戻るのさ。想定外のことは必ず起きる。それは監督ばかりじゃないぜ。例えば鹿島さ。30年も続けてきたブラジルスタイルから欧州スタイルに変えた。これは大きな賭けだよね」
――川崎は、2007―09年の鹿島以来、2チーム目の3連覇がかかる
「いい選手はいるよ、選手層も厚い。でも昨季MVPと得点王の2冠FWレアンドロダミアン(32)とMF家長昭博(35)は、年齢の面でフル稼働できるかが疑問。鳴り物入りで獲得したMFチャナティップ(28)も攻撃的な左サイドでは使えないと思う。使わないわけにはいかない新加入選手をどこで使うの?って、川崎もなるよ」
――川崎は富士フイルム・スーパー杯(12日)で浦和に完敗
「川崎の崩し方をみせてくれた。どのクラブも浦和同様に川崎を研究してくる。今季は川崎一強時代を阻止するライバルが出てきてもらいたい。30年前のマリノスとヴェルディのようにね」 (元J1仙台監督・清水秀彦=聞き手・久保武司)