コロナ禍のなか、アメリカのライブ事情はどうなっているのか。昨年秋、LED ZEPPELINのオリジナルドラマー、故ジョン・ボーナムの息子ジェイソン・ボーナム率いる〝Jason Bonham’S Led Zeppelin Evening〟(JBLZE)で全米をサーキットしたギタリストのジミー桜井が詳報を寄せた。やはり音楽の国、そこには日本とは違う景色があった。
アメリカは日本よりだいぶ早く、昨年の夏頃からツアーを再開させました。僕がいるJBLZEは10月15日のネヴァダを皮切りに、西海岸から東海岸まで大陸を横断、最後はフロリダに南下するサーキット。有名なところではLAグリークシアターでも演りました。渡米の際はワクチンの接種証明を用意し、PCR検査。入国は隔離とかはなくてごくスムーズ。陰性で心配ないから来たんだろう…という解釈です。
11月26日までの1カ月半で29カ所を回るのは過酷だし、毎日メンバー、スタッフと一緒。ジェイソン・ボーナムと奥様、僕らメンバー(2段ベッド)、クルー(3段ベッド)に別れたグランドバス3台と、機材を載せたトレーラーで全米を巡ります。3日連続違う会場のときもあるから車中で寝ることも茶飯事。オフ前日にホテルに泊まることもありますが、アメリカは広いから移動に時間がかかり、車中泊しないと間に合わないのです。